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リフォームしても採算が取れない

リフォームしたからといって、リフォームにかけた費用以上の金額で売却できるとは限りません。例えば、リフォームに数百万円をかけても、買い手がつかない状態が続けば結局販売価格を下げることになり、採算が取れない結果になる可能性があります。

不動産の価値を大きく左右するのは、内装ではなく築年数と立地です。リフォームでどれだけ内装がよくなっても、築年数が長い家は建物の骨格（構造）自体が古いので、「安心して住めない」などの理由から市場価値が低く、買い手もつきにくいのです。

リフォーム前提の購入者が多い

中古住宅の購入希望者の多くは、「購入した物件を自分たちでリフォームしたい」と考えています。他者好みにリフォームされた住居よりも、自分好みにリフォームした住居に住みたいと思うのは当然です。不動産売却前にリフォームしても、そのリフォーム内容が購入者に気に入られるとは限らず、なかなか買い手がつかないことも少なくありません。

売却まで時間がかかる

不動産売却前にリフォームすると、リフォームが終わるまで不動産を売りに出せません。リフォームが大掛かりになれば工事期間も長くなるので、その工事期間中に条件の合った買い手を逃してしまうことも考えられます。

売却したい不動産が相続財産である場合、10ヶ月以内に納税しなければなりません。しかし、リフォームに時間をかけすぎると売却期間が短くなり、納税期限までに不動産の売却ができない可能性もあります。このような点を考えると、「不動産をできるだけ早く売りたい」というときは、リフォームしない方が良い場合がほとんどでしょう。

クリーニングで室内環境をよく見せる

内覧のときに買い手に好印象を持ってもらうためには、部屋の隅々までクリーニングを行っておくことが大切です。特に、汚れが目立ちやすい水回りは重点的に清掃をし、不快に思われない状態にしておきましょう。しっかりとクリーニングをして室内の美しさをアピールできれば、買い手がつく可能性も高まります。

簡易リフォームで印象をよくする

大規模なリフォームをするには費用が足りないけれど、現状の状態だと汚れや劣化が目立ち買い手がつきそうにないといった場合は、簡易リフォームで対応するのも有効な手段です。具体的には、壁紙の張り替え、床の張り替え、畳みの交換などになります。簡易リフォームをした状態と、していない状態とでは、やはり内覧のときの印象は大きく変わってくるでしょう。

信頼できる不動産業者に相談する

どれだけリフォームやクリーニングにお金をかけても、不動産売却を担う業者の営業力がなければなかなか買い手はつきません。また、その業者の営業力の違いは売却価格にも影響を与えるので、営業力を含め信頼性の高い業者を選ぶことも大切な要素になります。

売却を希望する物件によって、高く売れる方法は異なるのです。不動産売却前にリフォームやリノベーションを実施した方が高く売れるケースもあるので、何が最善の方法であるかを知りたいときは業者にまず相談してみましょう。